独自のスペクトル解析技術(特許取得)と光学技術でCRDS微量水分計の小型化と高精度・高感度・高速測定を実現した mini CRDS
mini CRDS
ガス中微量水分 測定範囲
12 ppbv ~ 20 ppmv(-100 ~ -55 ℃DP)
サイズ ✅小型・軽量
性能 ✅高感度 ✅高精度 ✅高速測定 ✅高信頼性
機能性 ✅簡単操作 ✅ミニマルデザイン
サービス ✅国内外でのサービス体制(修正・校正)
論文
A miniaturized trace-moisture sensor based on cavity ring-down spectroscopy
H. Abe, K. Hashiguchi, D. Lisak, S. Honda, T. Miyake, H. Shimizu
Sensors and Actuators A: Physical 320 112559-112559 2021年4月
Improvement of spectral resolution in a miniaturized trace-moisture sensor using cavity ring-down spectroscopy: Performance evaluation using a trace-moisture standard in He
H. Abe, M. Amano, K. Hashiguchi, D. Lisak, S. Honda, T. Miyake
Sensors and Actuators A: Physical 114146-114146 2023年1月
技術投稿
ガス中の微量水分計測のトレーサビリティ体系と二次標準機の開発
小型CRDS微量水分計の実用化
計測標準と計量管理. 2024, 74(1), pp 21-29
※本製品は国立研究開発法人産業技術研究所との共同研究の成果を活用しています。
mini CRDSの特長およびサポート体制
信頼性が高い絶対測定法
mini CRDSは、レーザー光をセル(共振器)内で多重反射させることで、その減衰時間からガス中の水分濃度を直接算出する信頼性の高い絶対測定法であるCRDS(Cavity Ring-Down Spectroscopy)方式を採用しています。
静電容量式や五酸化リン式など、検量線(校正曲線・較正曲線、Calibration Curve)を必要とする相対測定法に比べて、高精度かつ安定性に優れた測定が出来ます。
セル内で起きる光減衰の時定数の変化を測定しているため、レーザー光の強度の揺らぎの影響を受けず、ドリフトの原因となる要因もほかの方式に比べて圧倒的に少ないことから、校正周期を長く取れることで校正の負担を軽減できるメリットもあり、長期的な安定性と信頼性を維持します。
mini CRDSの測定原理
⓪ 両端に高反射率ミラーが装着されているセル(共振器:キャビティ)の内部へサンプルガスを流す
① セルの片側からレーザー光を入射
② セルから透過するレーザー光の強度を検出
③ セルへのレーザー光の入射を停止
④ ③の直後からセル内でレーザー光の反射が数万回繰り返される(セル長 5 cmの内部で 3 km以上相当の光路長ができる)
⑤ ④の動作期間中にセルから透過するレーザー光の強度は水分濃度に応じて減衰
⑥ ⑤で検出したレーザー光の強度が一定の率まで減衰する時間(リングダウンタイム)から水分濃度を算出
非接触で高速に測定
レーザー光が共振器内で何度も反射する際の減衰時間を直接測定するため、ガス成分の濃度を瞬時に高精度で算出できます。この非接触かつ迅速な光学測定が微量水分の高速測定を可能としており、急激な水分濃度の変化に対しても秒単位で応答します。
1000 ppbv → 50 ppbv
63%応答 15.4 s
90%応答 52.4 s
(測定ガス:N₂)
50 ppbv → 1000 ppbv
63%応答 26.5 s
90%応答 37.4s
(測定ガス:N₂)
サービス・サポート体制
mini CRDSは、開発から製造、保守まで、すべて日本国内で行っており、導入への検討相談から設置、測定支援、継続的な保守対応まで、一貫したサービス体制で迅速なサポートを提供します。
微量水分発生装置と国家標準にトレーサビリティが取れた標準器によるCRDSの校正体制も整えており、出荷時および定期校正時には全数での比較校正を実施しています。