波長可変半導体レーザー吸収分光(TDLAS:Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy)技術により超高速応答を実現した高精度タイプのレーザー式露点計

TDLAS露点水分計 T-1

露点範囲 -70 ℃DP ~ 20 ℃DP

TDLAS T-1 は、波長可変半導体レーザー吸収分光(TDLAS:Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy)技術を用いて低露点領域の水分濃度を高速に測定する露点計です。
静電容量式や鏡面冷却式など、従来の方式では難しかった低露点の急激な変動も確実に捉えながら、独自のセンサ感度向上技術により、高精度に露点を測定します。
また、耐腐食の設計構造により腐食ガス環境下でもすぐれた長期安定性的と信頼性を確保することができます。

※本製品は国立研究開発法人産業技術研究所との共同研究の成果を活用しています。

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オールインパッケージで高精度化

サンプルガスを検出部(セル)へ引き込むための真空ポンプを内蔵。1/10気圧とすることでTDLASの感度を向上させる独自技術により低露点を高精度に測定することができます。

腐食ガスや混合ガスの影響を受けない露点測定

従来の露点計や湿度計では信頼性の高い測定ができなかった有機溶剤や酸、アルカリガスの中でも、T-1は安定した露点測定ができます。
さまざまなガス種にも対応しますので、詳しくは個別にご相談下さい。

高速応答

0 ℃DP から -50 ℃DPへの急激な露点変化に対し、一般的な他の方式の露点計(グラフ中、緑の線)では数分から数十分必要としますが、TDLAS T-1(グラフ中、赤色の線) は、90%応答で6秒以内と、別次元の超高速応答を示します。

ステップ応答(-50 ℃DP ⇔ 0 ℃DP)

信頼性の高い測定データ

  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所との共同研究により性能評価を実施
  • 出荷する全数へ国立研究開発法人産業技術総合研究所が供給する国家標準とトレーサビリティがとれた社内標準器との比較校正を実施

簡単操作・データ出力機能

  • 5インチタッチパネルを搭載し、直感的な操作で簡単に露点を測定
  • 専用ソフトウェアを用いることで、PCによるモニタリングやデータのロギングにも対応
  • T-1本体には外部へのデータ出力機能を備えており、アナログ、デジタル、リレーと、各種外部出力へ対応

製品仕様

品名吸収分光式露点水分計
品番TDLAS T-1
測定方式波長可変半導体レーザー吸収分光(TDLAS)
露点測定範囲-70 ~ 20 ℃DP
システム精度 ※1± 0.2 ℃DP または ±2 ppm の大きい方 (<20 ℃DP)  
± 0.2 x DP/20 ℃DP(≧20 ℃DP)
使用環境条件5~40℃、35~80%rh以下(結露なきこと)
サンプルガス温度 5 ~ 60 ℃
流量 0.8 L/min (typ.)
測定値露点/霜点 [℃DP]
サンプルガス温度 [℃](※2)
サンプルガス圧力 [kPa]
露点検出部(セル)温度 [℃]
露点検出部(セル)圧力 [kPa]
演算値相相対湿度 [%rh](※3)
絶対湿度 [g/m3](※3)
水蒸気圧 [Pa]
水分率 [ppmv、ppmw]
外部入力センサ温度センサ Pt100Ω 4線式
出力 デジタル RS-232C
アナログ 4 ~ 20mA、0 ~ 5 VDC
フォトモスリレー 400 V / 240 mA
供給電源T-1-N100V:AC100V±5%
T-1-N200V:AC200V ±5%
T-1-N220V:AC209~241V
消費電力85 W Max.
寸法W 430 x H 222 x D 222 [mm]
重量約 21kg

※1 安定した(周囲温度・サンプリングガス等の)環境下での精度となります。
※2 オプションの温度センサが必要 ただし、出力設定で演算用に固定値を入力・設定することが可能です。
※3 オプションの温度センサを使用しない場合は演算用に設定した固定値のサンプリングガス温度での演算となります。

主なアプリケーション

●半導体や二次電池の製造工程管理
●炉(工場炉、熱処理炉など)内の露点管理●各種ガス中の露点、水分管理 など

技術資料